[たけくまメモ : 【業務連絡】「マンガ評論家」を辞めます]

80年代までは、それでも話題作は網羅的に読んでいました。高校から23歳くらいまではマンガであればなんでも読んでいました。それで『サルまん』もできたわけですけれども、90年代以降はマンガの巻数も20巻、30巻が当たり前になってきて、結局、冒頭の数巻だけ読んで、あとは読まない(読みたくても読み切れない)ようになってしまいました。

ホントにそう思いますね。網羅って物理的に難しくなってきているんですよね。

以後私は「今年のマンガベストテン」のような企画には参加を辞退させていただきます。

こういう仕事って、本当に「読んでいる」人じゃないとけっこう悲惨なことになるし、実は相当大変な仕事だとは思うんですよね。たまに「なにいってんのこいつ?」って人もいますからね。

たとえば、それはそれでかっこよかったんですが、「ミュージックマガジン」の90年代のいつぞやの年間ベストにRCサクセションの「シングルマン」(もちろん、90年代には発売してない)を取り上げたいとうせいこう氏とかね。それはかっこいいけど、だれもそれを望んでないんじゃないか?と思ったモンですよ。

ちなみにおれもマンガについて書いてますが、ベストテンは非常に難しいです。というかできませんね。

なぜなら、2007年の1月に読んだマンガなんざ覚えてないし、仮に覚えていても1月に読んだマンガの「おもしろさ」を10月に読んだマンガの「おもしろさ」と正確に比較することはできません。それはそのマンガについて書いた自分の文章を読み直してもムリです。現物を読み直してもムリかも。だって、それは1月に読んだおもしろさと同じじゃないと思われるから。

などと屁理屈をこねてますが、思い出すのがめんどくせえんですよねえ。