[漫画雑誌からツマラナイ漫画が消えないワケ判明 « ニュース | 未来検索ガジェット通信]

興味深い。

ツマラナイ漫画をツマラナイと思っているのは、だいたいが漫画好きな人なんですよ。特に好きでも嫌いでもない、もしくはやや好きという人は、ユルい漫画を好む傾向にあります。

そうなんですよね。とくに大人雑誌に多いってのもよくわかります。毎週オッサン用マンガ雑誌を読んでいるヒトはどう考えても1週間待ち焦がれているワケではなく、「あ、今日は**の日か」と、キオスクの前で気がついたりするようなもんで、すごく楽しみにはしてないし、その毎週買うマンガで、ココロの底からの感動を求めているワケではないんですよね。
それよりも逆の「安心」というか「安定」を求めているわけですよね。自分の生活の娯楽として、一定の基準を満たしており、毎週のちょっとした潤いになればそれでOKというか。

私はアニメの『サザエさん』をすごくオモシロイとは思いません。でも、嫌いでもありません。でも続いています。なぜ続くか? それにはいろいろと理由はあるでしょうが、続いている理由のひとつは、放送していると安心するからなんです。

実はマンガ家の「あがり」って雑誌内で「サザエさん」になることですよ。それは、すべてが「こち亀」や「ゴルゴ13」になるってことじゃなくて、1巻2巻で終わるにしても定期的に仕事が舞い込んでくることですよね。いつでも、「にぎやかし」枠の中にいて一定水準のおもしろさを提供しつづける時間が長いほど「勝ち」なんですよね。
雑誌を1本の映画としたら名物脇役の位置を目指すといいますかね。

だから、ある方向からの視点のみで「ツマラナイ」と思うのはソンなんですよね。
「感動した」って熱量の高い感想が持ちにくいから、広がりにくいけど、必ずニーズはあるし、丁寧に読み解くとそこにはそれぞれの個性やこだわりやワザが繰り広げられている奥の深い分野なんです。