[【M-1優勝インタビュー】新王者パンクブーブー&紳助との一問一答 ニュース-転職・派遣・キャリアのオリコンランキング]

いやね、今回、録画失敗という非常事態で、リアルタイムでみた分なので「みた」とはいえないのです。なんたってナイツと南海キャンディーズはほとんどみてないし、スキマスキマのやりとりも上戸彩さんとかもみてないのです。

――大会の総括について。
島田「笑い飯が良かった。感動しました、鳥人(トリジン=最初のネタ)に関してはね。NON STYLEはね、いろいろ忙しくて練習量がなかったから、ゆるさが出たな。でも、やっぱり決勝はパンクブーブーですよ。体操でいうならノーミスだったと思う。黒瀬が古臭い芸人っぽくて良かった。ファイナリストは4組うまくて、4組下手だったなと。大きな差があった。でもね、南海キャンディーズの山里(亮太)は天才やと思ってる。漫才では無理だけど、山里は才能あるんですわ」

と、そんな状態でもわかった、島田紳助氏と松本人志氏の確かさですね。
このコメント完璧すぎるよな。

[「M-1」にネットわく Wikipedia「鳥人」編集合戦、pixivにイラスト続々 - ITmedia News]

今回1番の話題は「鳥人」であることはまちがいないです。ここしばらくはそういうM-1発の「流行」が出てきてるような気がします。
去年ならオードリーだし、一昨年はサンドウィッチマンですね。もっと細かくいうなら「春日」だし、「ちょっとなにいってるかわからない」です。

そして、このブームに適切なブーストをくわえたのは松本氏なんですよね。この漫才のあとどうだったか?と聞かれ、

「帰ってウィキペディア探そうと思いましたもん」

って「ジャスト」をぶちかましましたからね。そいで、視聴者はまんまとハマったし、ハライチにせよ、南海キャンディーズにしろ、素のコメントのときに「鳥人」に乗っかったからな。

一方の松本は1stラウンド時から小ボケを連発。出場者のネタには積極的に触れず、最後の最後で「本当にM1って“いいソフト”だなと思いました」と意味深なコメントを残していた。
[2009年M-1王者はパンクブーブー 紳助「楽な審査」と満場一致で完全優勝(オリコン) - Yahoo!ニュース]

これがまたおもしろいセリフでね。1パッケージの大会としてもっとも話題になりますね。レンタルDVDでもコーナーがありますしね。紅白とM-1くらいだろ?他局でも丁寧にニュースとして取り上げられるのって。

で、その「いいソフト」のソフトは漫才本編のみにかかってるわけでなく、「M-1」全部にかかっているとは思うのですよ。番組内でどれだけ笑わせるかってのは非常に重要。つまり、やったあと、暫定ボックスで、審査員と、どれだけおもしろいからみをするか。すなわち、どれだけ記憶に残るか。

大会委員長の島田紳助は「過去の王者で輝いているのはブラックマヨネーズチュートリアル。彼らはその後、フリートークでもヒットしたから続いている。だから頑張ってほしいわ」とM-1バブル後の課題を提示して期待を寄せた。

M-1ブランドってのは昔ほどじゃなくなっていて、それだからこそ、M-1でなにやったかってのが重要になっていて、有名なところで、笑い飯が敗退するときに西田氏が「思てたんとちゃう!(2008年)」などで「今年は去り際になんていうか」って期待があったり、M-1王者のくせにイマイチの活躍だったNON STYLEが「去年は惜しくもオードリーに破れてねえ(松本人志)」といじられたり、「ひっかかり」が必要になってきています。

M-1にでた、そこで視聴者にどのように記憶に残ったのか? それが最大重要ポイントになってきてます。

(もちろん、ネタ本来のデキが1番重要であることはまちがいないですが、芸人人生で考えるとそれがすべてではないことを容易におわかりいただけますよね?)

そして、実に、芸人をフォローしつつ、毎年ちゃんと記憶に残る爪痕をつけている松本人志氏と島田紳助氏のおそろしさをまざまざとみせつけられたと思いました。さすがに化物たちじゃ。「ステージガールズ」で悪役にされてるわけじゃ。

妥当だと思ったけどあいつら華が無いから長続きしなさそう
オードリーの時みたいに笑い飯の方が売れたりして
[痛いニュース(ノ∀`):M-1グランプリ2009 優勝は「パンクブーブー」]

つまりこういうこと。

なんだかんだでアンタ、サンド、フット、ブラマヨは記憶に残ってる。

中川家、ますおか、ノンスタイル、チュートはどんな漫才だったか思い出せない。
[またM-1グランプリの採点に文句つける作業が始まる・・:アルファルファモザイク]

つまりこういうこと。

――改めて王者になった感想は?
黒瀬「実感ないですよ。むしろ、これからやってくるフリートークとかが気がかりで、素直に喜べない」

そしてこういうこと。
M-1王者という1年のみ有効のプラチナチケットをどう使うかってのが、王者と、所属事務所の次の戦いなんですよね。それはもうスタートしてます。
プラチナではないですが、ファイナリストや出演者もチケットをもってます。2009年最大限にそれを活用したのはいわずもがなのオードリーですよね。

いわば「T-1グランプリ」がはじまるわけですね。TはTALKでもTVでも。

さて、これからオチやりまーす(敗者復活戦の三拍子のマネ)。

おれ、もうこういう「紙のプロレス」的な、格闘技を語るようなノリでお笑いを語るのしんどいなあ。それはそれでおもしろいんだけど、どうしても批評家目線が入るからなあ。M-1はそれが強すぎる。視聴者総批評家になることを強いている(それをしても「いいソフト」なんだろうけどね)。

番組自体はこないだの「キング・オブ・コント」のほうが完成度が高いような気がしたわ。

個人的にアナログ放送が終わったらケーブルテレビ止めるからイヤでもM-1はみることが出来なくなるんだけどねー。富山県はテレ朝やってないからね。
だから、おれも来年がラストイヤー。同じラストイヤーになる笑い飯には勝ってほしいわー。

と、おれが本線で1番笑ったのは「チンポジ」です。あのちゃぶ台ひっくり返しっぷりは今でもじわじわとおもしろいわ。あれをやる勇気よ。
そして、おれ同様に感動した若手が「おれたち「チンポジ」ってコンビ名にしようぜ!」っていっててほしいです。

参照:
[“東京03事件”、大竹まことの息子の人力舎マネージャーをも紳助は恫喝、激怒の大竹まこと、M−1審査員降板:アルファルファモザイク]

こういうところも島田紳助氏はすごいね。