サイトで思い出やドラマや人生がにじむようになっているのねえ。
昔はいっぱいホームページを作った。
たちあげが前世紀か五年くらい前で最終更新日も五年から三年ぐらい前。趣味のサイトでその世界では伝説を作ったこともあるし、
ボランティア団体のサイト運営もした。
どこでもそこそこ有名なサイトだった。これらのおかげで当時のネット有名人とたくさんオフ会した。
でも今では自分の運営したHPも毎日書き込みしていたt-cup掲示板も全部放置している。ちなみに俺が初めて女とつきあうきっかけになったのはネットだった。これはもう七年前。
今はその女と出合うことになったホームページも掲示板もどこにもない。
別れて半年後、彼女が作ったホームページをたまたま見つけた。
幸せそうで涙が出た。結婚することになるって書いていた。
その彼女の結婚後、一年ぐらいしてそのホームページを見た。
閉鎖していた。
その閉鎖されているホームページは今も5年くらい閉鎖されたまま残っている。
ポエムだねえ。ドラマだねえ。片岡 義男か、わたせせいぞうかってね。
ちなみに八年ぐらいネットしててわかった事。
普通一般のホームページの最盛期はほぼ三年が限度。
その後は放置されて消えていくか、惰性で運営され続けるか。
どんなに人気の、どんなに話題のサイトでも意外に長続きはしない。
大抵の運営者はネット以外の現実世界へと卒業していく。
その卒業の形は人それぞれだが、大半は男女の仲が自然消滅するように去っていく。
そうか、おれのサイトは最盛期がないから続いているんだな。ずーっと、他力本願で「どうぞこのサイトを最盛期にしてください」と拍手うって揉み手しながら更新し続けているからな。
ちなみに、おれがやっていた前のサイトを「リンクのページ」にくわえていただいた栄えある1号さんは、おれが気がついた時点ですでに鬼籍でした。意志を受け継いだ友人によって保存されてましたけど。
そして、今、ほとんど7年とかぶりにさがしてみたらみつかりませんでした。
夏草や兵どもが夢の跡 / 松尾芭蕉