最初誤植かなと思ったんだ。「ウチには残念な兄がおりまして」パターンかと。またお兄さんったらって。お兄さんはマンガ家じゃないだろうって。
中止を要請した理由について、「インタビューが誘導尋問的」だったと説明。「この番組の取材、ほんっっっと〜〜〜〜に不愉快だったから」とも綴られており、取材方法をめぐってトラブルがあったようだ。
なるほど。
と、くわしくはこちら。どうもこういう絵がほしいってディレクターが話を自分の望む方向にもっていこうと一生懸命だったようで。
中途半端に有能だとこうなるんだろうかなあと思ったりしました。
全然ダメだったり、すごく有能だったら、提示された材料で美味しく「やっつける」はずだろうし。
なをさんは子供の頃から、ずーっと特撮の舞台裏の漫画を描くことだけ考えてた人で、ほかの漫画は全部イヤイヤ描いた漫画で、今、『ヌイグルメン!』で特撮の舞台裏が描けて幸せだあ!
ってな感じの筋立てになってるようでした。
[からまんブログ:『マンガノゲンバ』の件]
「ヌイグルメン!」のなみなみならぬ熱意はわかりますし、そういう筋書きがおもしろいと考える気持ちはわからんでもないけど、これを了承したらこれまでのキャリアすべてチャラにすることになるよなあ。
いやいや描いた「怪奇版画男」で日本漫画家協会賞優秀賞を取ったり、「電脳炎」で文春漫画賞をとったとしたら超天才じゃないですか。まあ、天才なことは認めますが。
で、唐沢氏が天才なのはここからで、
[Amazon.co.jp: コミックビーム 2009年 10月号 [雑誌]: 本]
その一件を自身が連載されている「まんが極道」にさっそく描いておられる(らしい)。
まんが家という因果な商売をおもしろおかしく描いているギャグマンガとしてこれほど美味しい企画はないにしろ、このフットワークの軽さはすごい。
[Amazon.co.jp: とりから往復書簡 2 (リュウコミックス) (リュウコミックススペシャル): とり みき, 唐沢 なをき: 本]
なおかつ、出たばかりの、とり・みき氏との共著であるエッセイコミックにもテレビ局の取材について描いてある。これは偶然とはいえ、運をも味方につけるのもまた天才のアカシって福本伸行センセイあたりいかにも書きそうじゃないか。
しかも、これらすべておもしろいからステキですよ。
ああ、「マンガノゲンバ」を参照としてリンクしようと思ってましたが、ぐぐった結果のほうがおもしろいや。この件が3番目にヒットしてるよ。今日限りかもしれないけど。