ポール・マッカートニー公演もすでにDVD化、洋楽アーティストが日本製海賊版を容認するウラ事情

http://n-knuckles.com/culture/money/news001099.html

 原因のひとつには音楽状況をめぐる近年の大きな変化がある。

 まず今回のポールの来日公演で驚かされたのは、撮影が許可されたことだった。といってもカメラやビデオを回して良いということではないのだが......。

 主催者側からのアナウンスは「携帯電話、iPadなどのダブレットメディアプレーヤー以外での写真撮影は禁止させていただきます。いずれもフラッシュのご使用、動画の撮影は禁止させていただきます」(HPより)というものだった。

 つまり、逆にいえばスマホタブレットでの静止画撮影ならOKということだ。

 かつてならばコンサートでの写真撮影はおよそ許されることはなかったのだが、こうした規制解除が行われるのは世界中のスタジアム、大ホールをツアーする大物ミュージシャンの場合、もはやスマホなどでの写真撮影を止めることはできない現状があるからではないか。

今そうなんだ。
たしかにケータイを所持してる=全員ってことはカメラを所持してる=全員ってことになるし、ライブだからってそれをいちいち預かっていたら人員がいくらあっても足りないだろうしなあ。

レコード会社はブートレグCDを売らせたくないが、彼らはコンサートの音源の権利を持っているわけではない。DVDについても、来日公演の興行権をもつ企業がクレームをつけられる立場にはない。衛星チャンネルがポールの来日公演を収録、春に放送とアナウンスしているが、放送以前に発売されたDVDを法的に販売中止させられるのか? そしてポールが所属するコバルト・ミュージックは「アーチストの自由を尊重する」というポリシーを表明している。

なるほど、昔ほどレコード会社が力を持っていないってことなのか。
そういうこというと、いつも、おニャン子クラブを脱退後、ポニーキャニオンに入社したメンバーのことを思い出してしまうんだよな。まあ、あの人は美味しい思いはしてらっしゃるんだろうけど、もはや、「美味しい」って理由で入社するようなところじゃなくなってはいるんだろうなあと。

老舗のブート業者が3000円で売っているCD(プレス盤)を、別の業者がコピーしてCD-R盤として1500円で売る。

ネットオークションに出ている商品は、およそその手のものと考えられる。コピーといってもデジタルメディアだから画質や音質が変わることはなく、プレス盤がCD-R、DVD-Rになるというだけ、音や映像を楽しみたいだけと割り切れるファンならそれでいいのだ(パッケージはついてるし問題ないが、コレクターはプレス盤を好む)。

さらにそのコピー盤を買った個人が、インターネットにアップロードして無料で放流してしまう。うまく情報を探せば、結果的にブートと同じ音源が無料でダウンロードできる。ブートに求めるべき性質ではなかろうが、そこに商品売買のモラルは存在しない。グレーゾーン商品はこうして常に限りなくタダに近づいてゆく。結局、誰が儲かっているのか?

難しいもんですねえ。
まあ、のほほんとみているYouTubeもグレーですもんねえ。
でもそれを、たとえば任天堂やらマイクロソフトのゲーム機からでもみることができますからねえ。
そこいらのなし崩し感って凄いです。
ちびっ子に弱肉強食を教えているような。

各地のステージを公演日ごとに完全収録したCDやDVD、あるいは三大ドーム全日程を完全収録したDVD付きのコンプリートボックス(価格は4万円超!)、さらにはオフィシャル盤と見間違えるような帯付きの紙ジャケット仕様プレスCD(ブートにはCD-Rのものもある)まで、アイテムの百花繚乱である。いくら日本がロックのブート大国とはいえ、これほどまでに大々的に海賊盤が販売されたケースはこれまでなかったのではないか。

ブートに手を出してまで熱狂する「アイドル」がいなくてよかったよなあと思うミュージックライフです。