ビートたけしが震災直後に語った「悲しみの本質と被害の重み」 (NEWS ポストセブン) - Yahoo!ニュース

http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20140311-00000000-pseven-ent

はてブの100文字じゃ収まらないような気がしたからここで。

たけし氏は少数派の芸人だよなと思う。
「考えたことの裏付けをとってからしゃべる」
これ。
以降も以前もあまりいない。
「いいたいこと」がある。それに対して、資料をあたる。ヒトに意見を求める。それで咀嚼し思考してから自分のコトバとして話す。
なんていうか教授や学者がやってるアタリマエのことをやってる芸人だよなと。
「検証」してから発言する。
これ、芸人だとアタリマエじゃないですよね。

検証によって、芸人が大事にする、スピードと突飛な発想が削がれるからね。
時事ネタを速くギャグにする。時事ネタを突飛な方向にふくらませて笑いに変換する。これらは検証すればするほどダメ。

よく「被災地にも笑いを」なんて言うヤツがいるけれど、今まさに苦しみの渦中にある人を笑いで励まそうなんてのは、戯れ言でしかない。しっかりメシが食えて、安らかに眠れる場所があって、人間は初めて心から笑えるんだ。悲しいけど、目の前に死がチラついてる時には、芸術や演芸なんてのはどうだっていいんだよ。

この発言は芸人としては致命的ではあるよね。自身の存在理由の否定なんだから。

震災を受けての各著名人の動きや発言って非常に難しいと思った。
被災地で炊き出しやったり、寄付したり、チャリティライブやったり、普段やらないことを無償でやったりね。
そんな中、たけし氏はおとなしかったなとは思っていたんだけど、その理由がリンク先にあるなと。

この震災を「2万人が死んだ一つの事件」と考えると、被害者のことをまったく理解できないんだよ。

 じゃあ、8万人以上が死んだ中国の四川大地震と比べたらマシだったのか、そんな風に数字でしか考えられなくなっちまう。それは死者への冒涜だよ。

 人の命は、2万分の1でも8万分の1でもない。そうじゃなくて、そこには「1人が死んだ事件が2万件あった」ってことなんだよ。