出川哲朗(49)「ヤバイヨ!ヤバイヨ!体罰・パワハラ問題でリアクション芸が出来ないよ!」

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「暴言や暴力連発のとんねるずダウンタウンなどは昔からクレームは多いけど、数字(視聴率)を残してきた。番組でいえばフジの『めちゃイケ』なんかもそう。ただ、今の状況で、あのようなタレントや番組がゼロから出てくるのは難しい」と憂慮するのは、ある芸能プロ幹部だ。

番組での“しごき”は仕事でも、「子供がマネしたら、というクレームになってしまう」(同幹部)。

これ笑い話じゃないからなあ。
最近の、こういうところの「混同」ぶりは本気ですごいよな。どうすごいのかというと、おれも「そうかな」って混同してしまうレベル。

今までがおかしくてやっとまともになっただけなんじゃないの

こういう意見も出るんだな。
つまり、テレビのお笑いが30年とか40年かけて培ってきた「いじめ芸」みたいなものを否定するわけよ。
ま、テレビにかぎらずもっとか。
だれかをいじめてアハハと笑うのはそれこそ大道芸や物乞いまでもさかのぼるのならもう有史から存在することだよな。
つまり、今、圧倒的に欠けてるのはそれを「芸」として受け取るセンスや教養じゃないかと。

上記のレスなんかが顕著な例。まともじゃないよ、たしかに「おかしい」よ。でも、それは笑いを呼ぶという点での「おかしい」なわけだよ。

プロと素人の区別もつかないアホがクレーム言ったりするんだろうな

つまりこれだよ。

ただ、そんなアホが増えたおかげで、シロウトがプロを真似して本気でやってしまうわけだよ。
そしてそれを「安易」に体罰へと関連付けてしまうわけな。

まあ、「リアクション芸」といっしょくたでまとめられた、ダチョウ倶楽部や出川氏のアレを好きかキライかとか、笑えるか笑えないかというとまたそれは個人のセンスの問題だから別ですけど、すごい「芸」だということは認識されるといいんじゃないかなあ。

恋のから騒ぎ」で、タレント志望の女性が「将来は3流でもいいからテレビにちょろっとでて楽して稼ぎたい」とかいって、明石家さんま氏が「たとえば誰みたいに?」ってたずねたら「出川みたいに」って答えた女性に冷淡に「出川は1流や」っていったように。

最近のマジでいじめられてんのかネタなのかわからない微妙な若手に比べて、出川やダチョウはいい意味で「作られたリアクション」ってのがよくわかるから安心できる
ドリフのコントとか昔のどつき漫才見てる感覚に近い

こういうことですね。

放送禁止用語はあるけど放送禁止芸は無い

これ、名言だよな。
まあ、えーと、山口智充氏の「ミスター・ビーン」がクンニをしてるところって芸は1秒もテレビに映らなかったので放送禁止芸ではあるんですけど。

馬鹿はテレビを見ないでください

残念ながら作ってるヒトも、実にみているヒトも、「こんなのバカしかみねえよ」と思ってるという。どこかにいるみたことのないバカのために日々番組を作ったり、「アウト」を決めたりしてるのですよね。

そして、こうなって「嘆かわしい」でもないんですよね。ずっと、こうやって避難されて批判されて、新たな制約がついてテレビにおける「芸」ってのは変化してきております。
そしてそれがダメになっていく一方かというと絶対にそんなことはないですよね。
たとえば、漫才やコントは、権威あるメジャーな賞レースのおかげで爆発的に進化し、バリエーションが現れてきておりますし、「すべらない話」なんかの新機軸も生まれてきております。芸人が椅子に座ってただおもしろい話をしてるだけって番組はこれまでになかったですし。

だから、まあ、体罰だなんだリアクション芸はけしからんだなんだも含めて「なるようになれ」とは思うのです。