「ダサいくらいなんだよ、我慢しろよ」のすばらしさについて

今日7月15日のNHK朝のドラマ「あまちゃん」におけるセリフが素晴らしかった。
そのことについてTwitterで書ききれないことを書こうと思います。

[NHK連続テレビ小説「あまちゃん」]

その前に。
おれは東京編からみているので「あまちゃんの」全体像に関してとかこれまでの感じがわからないです。日曜日にやった総集編もまだみてませんし。
だから、丁寧に挿入される回想シーンと東京編のこれまでの情報、プラス、多少の宮藤官九郎作品の記憶で書きます。まちがってたら教えて下さい。即座に訂正します。

アイドルを目指して上京していたアキちゃんと、いっしょに上京するはずだったけど親が病気になったり蒸発したりですっかりダメになってグレちまったユイちゃんとの直接対決の回でした。
深夜の「海女カフェ」でやりあってました。

そこでのタイトルのセリフです。

すっかりヤンキー文化や思考に毒されているユイちゃんが、「(アイドルを目指していたのは)消したい過去でダサい」なんていかにもな陳腐なセリフをいったときに上記のセリフなんですよ。

「ダサいくらいなんだよ、我慢しろよ」と。

冷静に考えたら説得力もない根拠もないものすごい強引なセリフなんですよね。

これまでのことが楽しかった。すごくいい思い出になった。たしかにバカみたいなカッコしてアイドルのように踊ったりするのはダサい。でも、ユイちゃんといっしょで楽しかった。それこそが1番大事であって、ダサいとかって理由でそれを台無しにするのはもったいないって、クドカン氏のメッセージが強く感じられてすごく沁みたのですよ。
ここいらはクドカン氏、諸作品でわりかし通底してるテーマじゃないかなと。

ホント「我慢しろよ」って出てこないよ、フレーズも考え方も。それを(アキちゃん役の)能年玲奈さんがミゴトに感情を乗せていってた。また、感情を乗せてしか出てこないセリフですよね。パンクでアナーキーなセリフだなあと。それをいわせるために綿密な計算をして、そのセリフにたどり着くまでに組み立ててるからそれだけじゃないけど、この爆発している「青春」な感じは衝撃でしたね。

また、アキちゃんはわりあいトーンがいっしょだけど、それを受ける、橋本愛演じるユイちゃんが、クールぶってるDQN、途中で揺れて感情がこぼれている感じ、そして最後に今世話になってる姉御であるアキちゃんの母の前で爆発する感じと、その微妙な変化を15分のなかできっちり演じてるあたりもすげえかったなあ。

ということで、遅ればせながら東京編からみはじめてなんども「みててよかったなあ」とおもったけど、今日がそのピークでしたね。

最近、NHKの朝ドラがおもしろいかどうかってすぐわかるんだよ。Twitterでの反応が全然ちがうから。
そして、「あまちゃん」はこれまでにない盛り上がりです。その前は「カーネーション」かね。
ということで、Twitterで盛り上がってくれてありがとうございます。とくにおれがフォローされてる方々、ありがとうございます。今日の感動はあなた方のおかげです。「1感動」トクしました。
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